~きっかけはくじ引き~
コーヒー豆と出会うまで
2017年1月頃
当時、隠岐の島でカニ漁船に乗っていた僕は
世界中のどこかの少数民族に会いたいと思い、
世界中の少数民族を紙に書き出してくじ引きにしました。
そこでひいたのがエチオピアの少数民族。
エチオピアの事など何も知らない。
でもとりあえず行ってみよう。
Galitebeはそこから始まりました。

Galitebeとは
バンナ語で成人の儀式に成功した者。
バンナ族の村に初めて行ったときに付けられた僕の名前。
成人の儀式をしたわけでもないが通称名Galitebe-ガルテンビ-として僕はいつもバンナ族を訪れる。

時計も文字も無い世界
をあなたは見たことがありますか?
村の人々は夜明けとともに農作業や家事を始め、日暮れとともに一日が終わる。
そんな彼らの日常にはお金や物はほとんど無く、家族と一緒に住んで自分で食べるものは自分で育てる生活スタイルです。
気になった僕は何とかエチオピアでテントを調達し、バンナ族の村にテントを張ってその生活に密着しました。
一緒に時間を過ごしていく中でそのシンプルな毎日がとても魅力的かつ刺激的で、僕は心の底からバンナ族の暮らしが好きになりました。

バンナ族
が好きになったのをきっかけに僕はエチオピアをもっと知りたいと思いました。
そしてエチオピアを知っていくうちにエチオピアという国が大好きになりました。
そんな魅力的なエチオピアの文化やモノを世界に広めたい!
僕はそう思うようになりました。

エチオピア
の文化や生活をどのようにして広めていくのか。
僕は外国に行くと基本現地の友達と一緒にいます。
そうしてエチオピアで、エチオピア人の友達と一緒に生活していると、コーヒーが彼らの生活の中にありました。
コーヒー生産国の多くは自国でコーヒーをあまり飲みません。
あくまでコーヒーは”商品”なのです。

しかし
エチオピアは生産したコーヒーの約半分を自国で消費するほどの『コーヒー大好き国家”』。
朝昼のご飯の後に、必ずコーヒーを飲みながら友とゆっくりするのです。
エチオピア国民にとってコーヒーは大切なコミュニケーションツールであり、生活に欠かせないもの。

”コーヒーを飲む時間”
それこそエチオピアが誇る最高の文化だと感じたのです。
僕はこの文化をエチオピアのコーヒーを通して世界に広めたいと考えました。
そこから次のエチオピア渡航までにコーヒーのことについて知識を付けなければと思い、コーヒーに関しての知識を出来る限り蓄えました。

2度目のエチオピア
現地で情報収集をし、どこの地区の豆がいいかと頭を悩ませている最中、カッファ出身の人との出会いがありました。
決して彼はコーヒー関係の仕事をしている訳でも無いのですが、カッファに対しての情熱や想いを毎日会うたびに熱弁され、ついに僕はカッファに足を運びました。

精製所
をいくつか周って思ったことがありました。
"クオリティや価格で決めるのではなく、オーナーさんの人柄で決めよう"と。
どれだけクオリティが高くて価格が良くても、オーナーさんの人柄や職場の雰囲気が良くないと継続して取引は出来ないだろうと感じたのです。

今までになかった
クオリティを実現し、貿易することにより お互いが納得する適正価格で継続的に取引を。
それとともに仕事に対しての充実感や、やりがいを感じてもらいたい。
頑張って生産しているのに今まで輸出する機会が無かった方がエチオピアには沢山います。
そんな方たちと共にGalitebeは直接取引していきたい!と思いながら調査している矢先、デンカラムと出会ったのでした。

デンカラム
はコーヒーを輸出したことがなく、輸出に関する知識もゼロでした。
見ず知らずの僕がいきなりエチオピアとやりたいことを持ちかけたのにも関わらず、理解してくれて即答で「一緒にやりたい!」と言ってくれました。
意気投合し、即決で僕はデンカラムとの取引を決意。
具体的にクオリティ向上のために何をオーダーしたのかはコチラをご覧下さい。
そして2018年10月。エチオピアから初めてデンカラムの豆はエチオピア出て、日本にやってきました。。。

衝撃的
な豆の綺麗さ。そしてクリアで感動的な美味しさ。
デンカラムの頑張りが、豆を通してヒシヒシと伝わってきました。。
そして、その際に輸入した500㎏の生豆はすぐに完売。
翌年には1トンの生豆を輸入。
これまた前回よりも綺麗な豆面になった上に味も濃厚に。
それからデンカラムとの信頼関係は年々増しています。

2019年1月
デンカラムと取引を始めて約一年。
カッファ地方でGalitebeは少し噂になりました。
すると新たに3人のオーナーさんから
「私も取り扱って欲しい!」とお声がけを頂きました。
それぞれの精製所や森、農園を周り、沢山お話をしました。
そこで僕は新たにハブタムという方と取引をすることを決意しました。

なぜか
というと彼の人柄は勿論、職場の雰囲気がまるで、家族と一緒にいるようなくらいリラックスしていたのです。
そんな彼のウォッシングステーションを初めて訪れた時に取引を始めたい!と強く感じたのです。
ちなみに彼も自分のコーヒーを輸出したことがありませんでした。

1年かけて
Galitebeを十分に理解してもらい、
クオリティを極限まで上げることに成功。
予想を遥かに超えるコーヒー豆が出来ました。
ハブタムは優しさに溢れていますが、彼の作るコーヒーは力強いフレーバーを持っています。

クラウドファンディング
で先行販売をした結果、日本全国の沢山の方からご購入頂きました。
その際にご協力していただいた方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
お陰様でデンカラムとハブタム、合わせて3トンの生豆を輸入することができました。

割れ豆
初めてエチオピアを出た、ハブタムの生豆ですが割れ豆が大量に混入していました。エチオピア国内では見かけではなく、味が重視されます。割れ豆は彼らにとって『欠点豆』ではなかったのです。ただし、ここは日本。僕たちの意思疎通不足で、ご購入いただいた方々には大変ご迷惑をおかけしました。ちなみに味は極上に美味しかったです。ありがたいことに、僅か半年足らずで全ての生豆は完売しました。

18トンの生豆
2021年7月。ご縁があり、ある方にGalitebeを応援してもらえることに。その方を介して輸入することで、18トンの生豆を仕入れれることになりました。ハブタムとは意思疎通ができ、割れ豆は勿論、欠点豆や異物がほとんど混入していない生豆が届きました。直接輸入ではなくなりましたが、生産者との直接取引は変わりません。「エチオピアと対等に、継続可能なビジネスをする」その軸で、今日もエチオピアのコーヒーを提供させてもらってます。



Denkalem-デンカラム-
日本時間で2018年から2019年へと年を超える時、エチオピアで初の商談が成立しました。
「最高クオリティのコーヒーを日本へ輸入したい!」とエチオピア、カッファの精製所を周っていた時のこと。
元々G2以下しかなかったカッファでG1を実現したいという、
こちらの無茶な提案を彼は海外に輸出をしたことすら無いのに 快く受け入れてくれて
今までになかったG1以上のクオリティを実現してくれました。
(エチオピアのGradeは異物・欠点豆の混入率で決まります。)
産地情報
地域 Wushwush, Kaffa, Ethiopia
収穫 300~400世帯の小規模農家
標高 1,750~2,300m
年間降水量 約1,800mm
気温 14~25℃
繁忙期の雇用者数 約150人
常時雇用者数 7人
品種 原種
年間収穫量
Natural 70,000 kg / Washed 70,000 kg / Total 140,000 kg

Habtamu -ハブタム-
コーヒーの森を持つハブタムはコーヒーの実の収穫から精製までの工程を全て自社で管理しています。
2020年、Galitebeの活動を聞きつけて「取り扱って欲しい!」と自ら声をかけてきてくれました。
職場は和気あいあいとしており、まるで家族のような雰囲気で従業員の方たちと共にコーヒー豆の生産に取り組んでいます。
当初は欠点豆の基準で食い違いなどもありましたが、改善し、今ではとても良質で綺麗な生豆を生産してくれています。
産地情報
地域 Wushwush, Kaffa, Ethiopia
収穫 自分の森
標高 1,900~2,200m
年間降水量 約1,800mm
気温 14~25℃
繁忙期の雇用者数 約200人
常時雇用者数 5人
品種 74,110 & 74,112
年間収穫量
Natural 36,000 kg / Washed 90,000 kg / Total 126,000 kg