【2024年10月3日開設】 お問い合わせが多数あった為、相談窓口を開設しました。
↓こちらからどうぞ
コーヒー生豆輸入業の始め方
「エチオピアとなにかビジネスがしたい!」
そう言って、またもや単身バックパッカーで二度目のエチオピアに。
そこでコーヒー生豆の生産者デンカラムに会い、商談が成立。
日本に帰国して、その生豆の到着を待っていたのでした。
前回までの話
エチオピア コーヒー 生産者 デンカラムとの出会い
帰国してからというもの、初めての輸入ということもあり、ドタバタでした。
・コーヒー生豆の輸送方法
・通関業務は自分で出来る?
・契約書とは違った到着日
・価格設定
今回はそこらへんの話をしたいと思います。
コーヒー生豆の輸送方法
コーヒー生豆は一般的にはドライコンテナで船便で来ます。
→ドライコンテナとは空調設備がついていないコンテナのこと。
航空便で来るコーヒー生豆はなかなかの高級豆。
船便の場合、18トンであろうと500kgであろうとあまり価格は変わりません。
今回は500kgの輸入で、その輸送料金を1kgあたりに振り分けることになります。
当時の見積もりでは500kgだったら空輸のほうが安かったです。
そして空輸の方が輸送時間が短く、品質が落ちにくいとされています。
なので今回は空輸ですることに。
ちなみに分岐点は1トンくらいだったと思います。
それ以上なら船便の方が安くなります。
→時期・規模・会社によって異なります。
何トンもの生豆を空輸で輸入する場合、その空輸代がkgあたりの価格に直に反映してきて、とんでもなく高い生豆になります。
品質は維持できるかもしれませんが豆を買っているのか、輸送費を買っているのか分からなくなります。
空輸の場合には値引きの上限があるんですね。
~100kgまではkgあたり〇〇円
101kg~200kgまではkgあたり△△円
のように。その割引条件は確か1トン以上だと全部同じ価格なんです。(数年前の話です。)
かと言って、船便で輸送しても「これ船便で輸送したやろ?!船便の味がするー!」みたいに感じることはないです。現在はグレインプロなどの優れたポリ袋もあるので。
空輸と船便の豆を並べてテイスティングしたら、さすがに違いを感じるかもしれませんが。
Galitebe(ガルテンビ)としては、日常的に飲めるコーヒーを提供したいので、豆のクオリティは上げつつ、可能な範囲で極力価格を抑えることが大切だと思っています。
通関業務は自分で出来る?
「通関ってなにか資格がいるんかなぁ?だって通関士って仕事もあるくらいやし。。」
と思っていましたが、調べまくってみた結果、日本ではコーヒー生豆を輸入する際に資格はいりません。
しかし不安が勝り、通関会社に頼もうと思い、通関会社のホームページを検索しました。
いくつか出てきた通関会社のホームページに記載されていたのは『法人でないと取引はしません。』という表記。
個人事業主だと相手にしてもらえない。。
18トンを取り扱うことを想定していたので、ゆくゆくは法人を建てようと思っていました。
まぁ、ちょうどいいきっかけです。
そんな訳で法人を建てることにしました。
2018年10月25日 株式会社Galitebe(ガルテンビ) 設立
初回の通関はある通関会社さんに依頼することに。
→2回目の通関は自分でやりました。それもまた記事にしていきます。
契約書とは違った到着日
デンカラムと交わした契約では“着金から2週間”で到着するとのこと。
早く来て欲しい想いもあり、早々に送金しました。
しかし2週間経っても豆は来ない。。。
デンカラムに連絡しても「今向かっている」としか返事がない。
これ前にもあった。。
エチオピアでは待ち合わせしても予定時間に来ず、電話すると「今向かっている」と言います。
デンカラムとの商談では当初の予定時間の1日と2時間遅れてデンカラムは到着しました。
あゝエチオピア。
生豆はそこから2週間ほど遅れて日本に到着しました。
生豆到着後のストーリーは次回しますね。
コーヒー生豆の価格設定
その前に売値を考える必要がありました。
豆代、輸送費、通関費、消費税、梱包費。。。
諸々考えるとkgあたり3,000円が妥当な売値という結論に。
コーヒー生豆を卸で購入されている方だと分かると思うのですが、kgあたり3,000円はなかなか高額です。
Galitebe は日常的に飲める、良い意味で『普通に美味しいコーヒー』を提供したいんです。
それにしては高い。
話がそれますが味に関しては、インパクト絶大のコーヒーも今日では沢山あります。
でもそれを毎日飲みたいか?って言われたら僕はちょっと困ります。
そのインパクトコーヒー(勝手に名付けた)も美味しいです。僕も好きです。
「おお~」ってなります。
ただ、毎日飲むとしたら普通に美味しいコーヒーです。
Galitebe (ガルテンビ)ではそういったコーヒーをメインに取り扱っていきたいと、当初から考えておりました。
話を戻して、そんな訳で利益度外視して持久戦に。
kgあたりの価格は1,800円~2,100円に決めました。
→毎日飲める価格の限界がこれくらい(主観)
ちなみに、この価格で年間500kg売り続るというのを例えると、腹部に銃弾を受けながら両手を広げて走っているみたいな感じです。
→大出血、大赤字なわけです。
次回の生豆の輸入代は勿論、自分の生活費も賄うことはできません。
初年度は引っ越し系のアルバイトをしながら豆を売っていました。
どれだけの早さで輸入量を増やせるかが、この事業を継続できるかどうかを決めます。
その覚悟のもと、この価格で販売を開始したのでした。