【実録】コーヒー生産地に行く道中

【実録】コーヒー生産地に行く道中

エチオピアに行って、コーヒーの精製工程に密着した時のお話。
と言っても、精製工程に関してはコチラのページをご覧ください。

今回は精製所への道中のお話をしたいと思います。
話がおもしろかったらお友達に共有したり、Galitebeを飲みにきたお客さんに「エチオピアってこんな国なんですよ~!」とお話してもらえると光栄です。

目次

■行き方3択!あなたはどれでいく?

・飛行機  
・長距離バス
・運転手つきレンタカー

■楽しい道中  

・11時出発のバスが5時に出発する  
・みんなで見るエチオピアンコメディ  
・爆音で聞くカントリーミュージック  
・とにかく検問

■命がけの帰り道  

・まずはヒッチハイク  
・理不尽な警察  
・ボロボロのタイヤ

 

行き方3択!あなたはどれでいく?

Galitebe(ガルテンビ)のコーヒー生豆が生産されているのはエチオピアのカッファという地域。

エチオピア地図

首都のアディスアベバからカッファへ行く方法は3つあります。

あなたはどれを選びますか?

①飛行機
・アディスアベバ空港からジンマ空港へ、12時発の便で約1時間
・そこから約2時間、車を走らせたら到着
・到着時刻は15時頃 ・1人あたり約8,000円

エチオピア飛行機

②長距離バス
・朝4時半に起きてバスターミナルへ
・アディスアベバから約10時間
・到着時刻は15時頃
・1人あたり約3,700円

長距離バス

③運転手つきレンタカー

・好きな時間に出発して、好きな時に休憩
・約8時間
・1人あたり約15,000円から

ランドクルーザー

それぞれの行き方にはそれぞれの客層があります。

①飛行機:国内のエリート大学生やお金持ちそうな会社員など
②長距離バス:首都に用があって、田舎から出て来た人たち
③運転手付きレンタカー:外人

さぁ、あなたならどれを選びますか?

僕は迷わず②の長距離バスですね。

到着時刻が同じで断然安いんですよ?
ただ、到着した時に体力が残り1になるのがネックです。
長距離バスでエチオピア人以外の人と出くわしたことはないですね。

10時間も一緒の空間にいたら仲良くなります。

このバスの時間で僕はアムハラ語(エチオピアの公用語)を少しですが学びました。

楽しい道中

さて、行き方はバスと決まりました。

事前にチケットを買う必要があります。

チケットを初めて買った時、そのチケットには『11時発』と書かれていました。

「なんや、ゆっくりで助かる~」とぐっすり寝ていたのですが、いきなり友達に叩き起こされました。

当たり前のように、その友達は 「ゆうへい!出発の時間や!起きろ!」と。
その友達と一緒にカッファに行く予定でした。
脳が理解できない上に、寝起きの悪い僕は 「いや、まだ空暗いし何の悪ふざけやねん。」と。
「とにかく出発や!」と友達に連れられて、起きて5分ほどで家を出ました。

バスターミナルに着くと、よく分かりませんが沢山のバスと人がいます。

エチオピアのバスターミナル

早朝の肌寒さ。
水とかタバコを売ってくる人たち。
寝起きに来る便意。

エチオピアの売り子

もはや何がなにか分からずにバスに乗りました。

目が覚めてきて友達に聞いてみると、なんとエチオピアでは時間は“6時始まりで12時間表記”だったのです!!

説明しますね笑

エチオピアではAM0:00がAM6:00なんです。
そこから12時間ごとに時間が動いていきます。

世界時間のAM5:00はエチオピア時間ではAM0:00(AM6:00)から5時間進んでいるのでAM11:00となります。
ゆえにAM11:00と表記されたチケットは世界時間のAM5:00なんです。

すごいですよね。。

ちなみに現在、エチオピアは独自の時間を刻んでいるため、まだ2014年5月14日です。
(この記事を書いているのが2022年5月22日)

 

もう頭がパンパンでしょう。

 

これがエチオピアなんです。

そんなこんなで半ば強引にエチオピアの時間軸を理解しました。

エチオピアのバス内

話を戻して、エチオピアのバス移動には独特の「当たり前」があります。

・みんなでコメディ映画を見る。
→『どっきり番組』や『コメディ映画』が流れます。
アメリカの番組をアムハラ語で訳したものですね。
その番組を見ながらみんなで笑うんです。
アムハラ語があまり分からない僕は雰囲気で笑います。
バス内の雰囲気が朗らかで言葉が分からなくてもつい笑ってしまいます。

・爆音でカントリーミュージックを聞く
→これでもかってくらいの爆音で運転手が選曲した今流行りの曲を聞きます。
ここで流れる曲を口ずさめるようになれば、エチオピアの人たちとの距離がぐんと近くなります。
「お前、知ってるな~!」って感じで本当に仲良くなります。

日本で例えるとアフリカから来た人がSMAPの『ありがとう』を口ずさんでるようなものです。

「お~!」ってなりますよね笑

・とにかく検問
→エチオピアでは州の境目で検問があります。
色々な決まりがあって、例えばコーヒー生豆の場合1人あたり持ち出していい量が決まっています。
法律がコロコロと変わるので要注意です。

警察や軍は結構大きめの銃を持っているのでなかなか迫力があります。

警察看板

命がけの帰り道

ついにカッファに到着して滞在します。
カッファの中でもボンガという町に滞在します。

ボンガの人たちは温かく、とても落ち着いた町です。

エチオピア カッファの人

そんなことを思っているのも、つかの間。
帰りの日が近づいてくるとソワソワします。

帰る日の当日。
この日も朝早くに起きて宿を出発します。
ですが、向かうのはバスターミナルではありません。

エチオピアの道

帰りは大型のバスではなく、道でハイエースをヒッチハイクをします。
ヒッチハイクの仕方は簡単で、それっぽい車が通ったら手を上げます。

席が空いてたら止まってくれます。
空いてなかったら止まってくれません。

5台くらいに断られたら諦めましょう。
その日は帰れません。
延泊決定です。

最長2日、バスが満席で帰れないこともありました。

やっとバスに乗れた!としても安心してはいけません。

なんだか、この日は様子がおかしい。。。
バスは警察に止められました。
話をきいていると、理不尽な賄賂請求でした。

運転手が賄賂を払い、やっと出発したと思ったらまたもやストップ。

今度はなんでしょう。 タイヤがパンクしたみたいです。

エチオピアでパンク

しかも新たに付けようとしてるタイヤは、どこから持ってきたか分からないボロボロのもの。
そんな車が事故して全焼したものが道中コロコロと転がっています。
危険過ぎます。

この日はそこで車から降りました。

ヒッチハイク再開です!

エチオピアでのバス移動は1日がかり。
もう何回も体験してるので慣れたものですが、こうやって書き起こしてみると日本じゃ考えられないことばかりですね笑

道中は隣人と笑ったり、検問などで何回も待たされてイライラしたり喜怒哀楽が忙しいです。

でも、それが振り返ってみると良い思い出に。
なんでもスムーズにいく人生がおもしろくないのと一緒で、エチオピアでは何事もスムーズにいきません。

そしてどんどん成長していきます。
カッファに行き始めた当初は、滞在している町、ボンガから長距離バスが出発することはなかったのですが、2年ほど前に出発するようになりました。
これでヒッチハイクしなくても確実に帰れます。

エチオピアに行くたびに何かが変わっていて、成長しています。

だからおもしろいんです。ハマります。

 

 

人生で一度は経験してみる価値ありですね。

『絶対にスムーズにいかない旅』

いかがでしょうか?

 

To be continued..

 

 

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