Habtamu -ハブタム-|コーヒー生豆
Habtamu -ハブタム-|コーヒー生豆
エチオピアの生産者デンカラムと取引していく中で、ガルテンビはカッファで少し噂になりました。
そこで新たに数名から「取引がしたい」と連絡がありました。
そのうちの1人がハブタムという生産者でした。
ハブタムの精製所は、デンカラムの精製所からすぐのところにあります。
盛りを2つ持っていて、原種そのままの区画と原種の中でも、74110と74112という品種のみを育てている区画がありました。
そしてハブタムも、今まで1度も国外へ自分の名前で輸出したことが無かったのでした。
家族のような温かさ
ハブタムの森や精製所を実際に訪れてみて感じたのは、きっちりと整備された設備と、従業員との距離の近さ。
自社の森から管理しているということもあり、従業員との関係がとても大切だという事を感じました。
ハブタムも英語は話せず、従業員の1人(写真左から2番目)がいつも通訳してくれます。
その従業員の1人と話していると、仕事に対する熱意を物凄く感じました。
そんな熱心な従業員がいるのはハブタムの人間性だと思い、僕はハブタムと取引することを決めたのでした。
欠け豆
初回は2トンの生豆を輸入することにしました。
その際には日本でクラウドファンディングを行い、沢山の方から予約注文をいただきました。
しかし、届いた生豆には本来除去されるはずだった『欠け豆』が除去されていませんでした。
エチオピアでは欠け豆は、悪い豆として扱われていなかったのです。ちなみに欠け豆とは、日本でいう「割れせんべい」みたいねもので、見かけは悪いですが、味に問題はありません。
ただし、ここは日本。沢山の方にご迷惑をおかけしました。
それでも、日本全国沢山の方に美味しく焙煎していただき、半年も経たないうちに完売しました。
名誉挽回
『何が良いもので何が悪いもの』だと、消費地で認識されているのか。
ハブタムと品質に関してのフィードバックを、1年通して行いました。
その結果、翌年輸入した生豆には欠点豆がほとんど入っておらず、グレード1以上の綺麗さでした。
届いた麻袋を開けて、生豆をみればハブタムの熱意が伝わりました。
そして感動的な香りと美味しさを放っていました。
→現在販売中のものです。
共に成長できる、パートナー
ハブタムは一言でいうと『ド田舎のおっちゃん』です。
スマートフォンを持っていないし、Facebookもやっていません。
日本への連絡の仕方も知らないので、いつもこちらから国際電話をかけます。
そんなハブタムのコーヒー豆が日本で流通し、「美味しい!」と言ってもらっているのを見るのが、僕は嬉しくて楽しくて仕方がありません。
ハブタムとはお互いに、これからも沢山のことを学び、成長できる中だと感じています。
今後の成長や展開も、どうぞ楽しみにしていてください。
詳細情報
Grade 1
産地 Wushwush, Kaffa, Ethiopia
標高 1,900~2,200m
年間降水量 1,794mm
温度 14~25℃
繁忙期の雇用者数 約200人
常時雇用者数 5人
品種 74110 & 74112
年間収穫量
Natural 36,000 kg / Washed 90,000 kg
Total 126,000 kg
私の焙煎でここまで美味しくなるとは(笑)妻に高級なお店で飲むコーヒーみたいって言われた。
ナチュラルが好きで購入。前から好きで 味も美味しい。深くしてアイスコーヒーにも良い。 深煎り浅煎りミックスも試してます。
美味しいコーヒーです。
まだなれず毎回同じようには焙煎できませんが美味しく頂いています
74110と74112・74148・74158、そして74165品種は『ジンマ農業研究センター』と関わり合いがあります。
ジンマ農業研究センターは、アフリカで深刻な被害をもたらすCoffee Berry Diseaseや干ばつを、なんとかしなければならないからです。
アフリカで猛威を振るったCBD(Coffee Berry Disease)や干ばつ等に対応する必要があったからでした。CBDと戦うために開発された品種が『74110』と『74112』。
私は、これらの品種を焙煎した経験がなく「焼いてみたい。味わってみたい」という想いで購入しました。
『森を2つ持っていて、原種そのままの区画と、原種の中でも、74110と74112という品種のみを栽培している区画がありました。』と説明があったのも購入に至ったキッカケです。
ハブタムの精製所は「しっかりと品種の区画割りをしているところなのだな」と私は感心しました。区画を分けて栽培してると品種そのものの味わいがわかるからです。
74110と74112品種とHeirloomが混ぜられて販売しているところもあります。混ぜられてしまうと味が濁ったりするので、私は好きではありません。
いま現在のエチオピアコーヒーには、ジンマ農業研究センターが開発した品種とHeirloomがあります。
これからのエチオピアコーヒーは、環境変化などで、CBD耐性品種が主流になるだろうと思われます。
≫ 焙煎の工夫が必要になる、74110と74112品種
具体的には、余熱温度を高くして
・短時間
・高火力
・高かくはん焙煎
・1ハゼ後からはBake傾向
にするといい感じです。
さらに、1ハゼ手前から火力を上げていき、1ハゼ開始から火力を5割増します。すべての豆が一斉にハゼ出すので、生焼け感がでません。そこから火力を落とし、20秒で1℃になるようにRorを調整し、Bake傾向にします。
飲んでみた感想は、しっかりとしたコクのある果実感で、ホット赤ワインや乾燥プルーン、ノンオイル・ブラックレーズンの余韻があります。
Heirloomの味もいいですが、74110と74112品種もいいブレンド具合で旨いですよ。
リクエストとしては『74110品種』のみしか入っていないなどの単一品種を購入したいです。グアテマラの『ブルボン品種』限定のようなものですね。
そうするとHabtamu -ハブタムの深みがさらにわかるような気がしています。
ナチュラルとウオッシュドを3キロずつ購入しました。欠点豆はナチュラルで全体の1.42%でした。
他店で買ったイルガチェフェG2が4.83%、G4クラスだと10~20%が欠点豆。この辺からするとかなり少ない印象です。ブラジルのグアリロバ農園の豆はハニー製法のもので0.26%だったので、この辺の豆との比較では欠点豆が多いことになります。
豆は浅煎りから深煎りまで色々な焙煎度で楽しむことが出来ます。浅煎りはレモンティーに少しオレンジが入るような香り。深煎りにするとワイニーな香りを楽しめます。
星の数は5個でも良かったのですが、さらなる品質の向上を期待して4個にしました。現地から送られてきた豆の評価をフィードバックして、ハンドピックの回数ではなく、基準や精度を高めていくことで良くなっていくものと期待しています。